今の携帯端末不況を根拠にしての主張だが、それには納得のいく部分が多い。シンプルフォンが売れている事、日本人が多機能携帯を好むのではなく、官製の作られたブームだった事。
では、次には何が来るのか?
売れるのはシンプルフォンばかりなのだろうか?
シンプルフォンは写メールが出る前の携帯と同じである。
ガラパゴスからの脱却後は、グローバリズムである。
つまりノキアであり、サムソンなのである。
ここで疑問が生じる。ノキアもサムソンもカメラ付きやマルチメディアプレーヤーチックなスマートフォン出してるじゃないの?と。しかし全携帯端末に対するスマートフォンのシェアは2010年になっても13〜25%にしかならない見込みだ。この少ないパイを狙ってBlackBerryやHTC、アップルも群がっている。
つまり、
- ソフトウエアやアプリケーションサービスまで含めたシステムの提供を前提としたスマートフォン市場
- 大量生産が武器のシンプルフォン市場
ソフトウエアは元々日本の不得意分野で、大量生産もいつの間にかアジアに太刀打ち出来なくなってしまったので、直球勝負では生き残る見込みのある日本メーカーは無いかもしれない。
とすると、アウフヘーベンが必要となる。例えば先日発表の「どこでもWi-Fi」や「PHS300」である。このようなサービスを一工夫すれば、携帯ネットワークと繋がる携帯終端装置とローカルネットワークで繋がる携帯デバイスというサブシステムとなり、携帯端末を携帯ネットワークと分離できる。すると携帯端末は家電に近くなり、日本が戦い易くなるのである。
以上の議論中の日本が高い易くなるというのは妄想で、戦い易くなるのは韓国や台湾かもしれない。しかし、携帯ネットワークが使い放題で低価格化するのは来るべきSuper3GやモバイルWiMAXを考慮すると時代の流れである。いくらパイプが太くしても、それを使う人々がシンプルフォンしか持っていないのでは普及しない。日本のキャリアやメーカーは先手を打って、もっとユーザーが使い易い携帯デバイスのシステムを作ってくれないものだろうか?NMPが低調というニュース(「携帯番号持ち運び制2年で利用5・5% 予想の半分、メアド変更ネック」)もあることだし、携帯端末開発力の弱いウイルコムやイーモバイルは頑張って欲しい。
夢想するのは次のような携帯環境だ。
- 一般ユーザー向け:シンプルフォン。これにはオプション機能でローカルネットワークを作れるようになっており、必要に応じて周辺機器と接続できる。
- ヘビーユーザー向け:どこでもWi-Fiのような携帯ネットワークに繋がる終端装置。これはデフォルトでローカルネットワークを作れる。
- ローカルネットワーク:微弱にした無線LANかBluetoothの接続。省電力のため、未使用時サスペンドしWakeupOnWLAN機能を持つ。
- 周辺機器:ローカルネットワークに繋げる事のできるデバイス群。デジカメやパソコン、無線LANフォン(Skypeフォン)。ユーザーの必要に応じて何でもあり。日本ドメスティックにはワンセグテレビやデジタルラジオ、Felicaボックスのような物。
池田氏の主張には全て同意だが、影響力有る方なのでユーザーサイドの視点からもう一つ踏み込んで提案してほしい。ということで評価は二つ星。
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